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Channel: 『ぬけられます』 あちこち廓(くるわ)探索日誌
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千葉県 旭市201210

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円形造作がある割烹旅館・地方都市名物あの学校・目抜き通りのモザイクタイル円柱

私見になりますが、現役ボーリング場がある町は良い町なのです。


 旭市は千葉県の北東部にある町、と言われてもよく判らないという方多いのではないでしょうか。銚子市の西隣と言ったほうが判りやすいかもしれませんね。中心街はかなり内陸にありますが、犬吠埼から延びる九十九里浜の始まりにも面しています。歴史を遡ってみてもあまりぱっとしておらず(失礼)、おそらく在郷町に当て嵌まるのだと思います。明治30年(1897)に開業したJR総武本線の旭駅を中心に発展してきた町といった感じでしょうか。この町を訪れたのは、遊里の類があったらしいという有難いコメントをいただいたから。しかし、調べてみても収穫皆無、地図を眺めてもチンプンカンプン・・・。行けば行ったでそれなりに楽しめてしまう単純な人間ですので、まあ何とかなるんじゃないでしょうか。



駅前のスーパーにはビックリ!!何だコレ・・・。



空腹でしたのでお店を探しながら駅の東側へ。最初に見つけた洋館付住宅の一種とでも言っておきますか、出窓の向こうは台所みたいですね。



繰り返しの美学のスナックみやびさん、どうやら後から増築されたみたい。



お店脇の引っ込んだ玄関の造りが妙に気になるわけ。近くのそば処富士見さんで遅い昼食、ボリュームがあって美味しかったです。



昼食後、今度は駅の西側へ・・・冒頭画像のアサヒボウルさんが見えてきます。すぐ脇は総武本線の踏切です。



ビリヤードとありましたが、一台しか無いんですけど・・・。



アサヒボウルさんが面している通りが銀座通り、町の目抜き通りになるのだと思います。その目抜き通りを少し行きますと、旅館旭楼と書かれた看板が見えてきます。そりゃあ『楼』ですもの、無視するわけにはいかないでしょ。



しかし、建物は新しいですな。戦後すぐに撮られた航空写真には切妻屋根らしきものが見えるような、見えないような・・・。建て替えたのだと思いますが、以前の業態は何だったのでしょうね。



脇道に入るとこんな光景、所謂眠そうな町、いい感じです。



近くで出会った貴婦人然としたニャンコ、女の子かどうかは確認できませんでしたけど(笑)



一本脇道を抜けた処で見つけました。向こうに見える通りは銀座通りです。看板もありませんが地図を見ますと下根屋とあります。割烹旅館なんだそうです。赤い入母屋屋根に押縁下見板張り、そして高欄風の手摺。奥の赤い屋根も同じ敷地内に建っています。かなり奥行きがありますぞ。



入口の引き戸が開け放たれており、こんな円形の造作が。今回レポを書くにあたって改めて調べてみましたら、とあるブログにこの一画が遊廓だったと記されておりました。真偽のほどは判りませんが、それが少し納得できるような物件がすぐ近くにあることに気付きます。それについては後ほど。



銀座通りに戻って旅館旭楼さん脇の路地に入りますと・・・



・・・この町にもありました、拙ブログではお馴染の文化服装学院ではありませんか。地方都市での遭遇確立が高いのはなぜなのでしょう。



そのまま路地を抜けると成田山真福寺さんの境内です。年代は不明ですがかなり立派な山門です。



参道脇の公園の片隅、金網の檻に鎮座していたC58の217号機。嘗て総武本線や成田線などを走っていたそうです。



再び銀座通りに戻ったところで目に止まった建物、なんの変哲もないように見えますが、お判りになるでしょうか。



そう、モザイクタイルで彩られた円柱です。腰に貼られたタイルのいちばん上、ボーダータイルにも注目ですぞ。



そしてポーチにはかなり歴史がありそうな市松模様。千葉県でコレを見たのは初めてかも!?この建物のすぐ近くに前出の下根屋さんがあるわけでして、どうでしょう、ちょっぴりですが信憑性がでてきたと思いませんか???



建物の全景、こう見ると奥行きがある商家にしか見えなくて、考えが揺らいでしまうわけ。通りに面した部分は窯業系のサイディングできっちりラッピングされていて、嘗ての姿を全く想像できないのが残念。奥の二階部分、庇と窓がグルリと回った部屋がとてもいい。あそこに住みたい(笑)



その先の新甚ゴムさん、こう見えても靴屋さんです。テント製の小庇がカワイイですね。



坂本菓子店さんにもカラフルなモザイクタイル。これだけの面積になりますとかなり壮観ですね。

ちょっと短いレポになってしまいましたが、旭市の探索でした。あの一画が本当ならば知られざる遊里ということになるのかもしれません。千葉県って公許の遊里が少なかったですから、探せばこういう場所がまだ残っているかもしれませんね。

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