手作り写真館とピンク映画館・戦災に遭わなかった遊廓・飲み屋続く現役花街/b>
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焼けなかったとのことですので、かなり期待していたのですがね・・・。
前回の左沢から盲腸線に揺られること45分ほど、山形市に戻ってまいりました。冷房の効いた車内から一歩も出たくないのですが(笑)2006年に市の外れにある名勝山寺を訪れたのですが、市内は完全にスルー。当時は遊里関係にはさほど興味はありませんでした・・・というか、遊里が存在していたこと自体知りませんでしたから・・・とまあ、言い訳はこれぐらいにしておいて、お馴染『全国遊廓案内』から始めさせていただきます。
『山形市遊廓は山形県山形市小姓町に在つて、奥羽線山形駅で下車すれば東方へ約六丁北山形駅で下車すれば東方へ約十二丁の地点である。何れの駅からも乗合自動車の便があつて、遊廓入口停留所迄の賃金は十銭である。当市には県庁あり、旅団あり、高等学校もあつて県下第一の都会である。漆器、のし梅の産地として有名だ。此処から西北へ約三里程の地点には、有名な奇勝山寺があつて自動車の便がある。宿場から遊廓に改まつたのは明治十七年であるが、明治二十七年の大火には一軒残らず類焼して終つた。だが忽ちにして復興し、素晴らしい大厦高楼が軒を連らねて一大遊廓が建設せられて現在に至つたものである。数年前迄は二十二軒あつたのであるが、財界不況のあほりを食つて大店が三軒共討死したのは一寸淋しいが、其れでも未だ十九軒残つて居て、盛んに気勢を揚げて居る。娼妓は全部で百九十一人居て、一部秋田県人の他は全部山形県の女性である』
山形市は関ヶ原の戦で東軍につき、山形藩を57万石の大大名にのし上げた最上義光が治めた城下町。彼の居城である山形城は、平城としては日本最大の規模を誇っていたそうです。広大な城郭を中心にして格子状の町割がひろがる典型的な城下町というのが特徴になるでしょうか。東に蔵王連峰、西に月山・朝日連峰を望む風光明媚な町は、平成元年に『小京都』の仲間入りをしています。遊廓があったとされる小姓町は現在も健在でして、地図を見ればすぐに分かると思いますが、途中でクランクしているメインストリートらしき通りもしっかり残っているようです。ちなみにこの小姓町、嘗てはお殿様の警護役であった小姓衆の武家屋敷が並んでいたそうです。
『全国遊廓案内』の文面から察すると、かなり隆盛を極めた遊廓だったようです。この遊廓、戦後になっても赤線として継続していくことになります。『よるの女性街・全国案内版』によりますと、焼けない街なので典型的な遊廓が小姓町に45軒、177名、情の深い女が多いとあります。この『焼けない』というのは空襲の被害が無かったということになります。東北地方の県庁所在地で空襲に遭わなかったのは山形市だけとのことなのですが、盛岡市や秋田市もそうだという話もあるみたい・・・まあ、諸説入り乱れておりますが、とにかく山形市が空襲を受けなかったのは正しいみたいです。『全国遊廓案内』に『旅団あり』とありますが、これは山形城址に駐屯していた大日本帝国陸軍歩兵第32連隊のことだと思います。軍都という一面もあった山形市ですが、なぜ空襲されなかったのか・・・これについては米軍に聞かないとわかりませんけど・・・。そんなことより重要なのは焼けなかったのならば・・・と当然思いますよね?しかし、ネットの情報や『赤線跡を歩く』を読み返してみても、そのあたりのことがどうも芳しくないわけです。まあ、とにかく行ってみるしかないようです。
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駅前にひろがる歓楽街の誘惑に負けず、真っ直ぐ遊廓跡を目指しますよ。
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恵美さんの出窓がステキすぎるのですが・・・。
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国道112号線に出ました。嘗ての羽州街道になります。旧街道沿いにあるのが山形まるごと館 紅の蔵・・・元々は山形名産である紅花を扱う商家だったそうです。
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現在は土蔵が幾つも並ぶ広大な屋敷をリフォームして、飲食店や観光案内所として使われています。山形市の観光拠点として位置づけられているようです。
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往時を物語る蔵座敷が残っていました。扉の分厚さが凄いですよ。
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まあ、中は薄暗い普通の和室ですな。悪さをして此処に閉じ込められたら怖いでしょうね(笑)
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此処のカフェで昼食、ジャンボなハンバーグで猛暑に打ち勝て・・・たらいいのですが。
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レトロな型板ガラス、人研ぎの流し、マジョリカ風タイル・・・オリジナルではないと思いますが、トイレの造りが独特です。
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舞妓は〜ん、山形市は現役の花柳界が今も残っている町でもあります。それにつきましてはその2のほうで・・・。個人的嗜好になりますが、皆さんレベル高いですよ。反射が酷くて申し訳ない。
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同じ旧羽州街道沿いで見つけた何とも表現しようのない珍妙物件、元お医者さんでしょうか。
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その先には蔵造りの商家、丸太中村近江屋さんです。明治27年(1894)に発生した山形市南大火直後に建てられたものだそうです。2階妻側窓庇の装飾が見事です。
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立派な門柱が現れました。吉池小児科皮膚科医院さんです。
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ゴシック風の教会に間違えそうな医院部分は大正元年(1912)に建てられました。今も現役というのが素晴しいと思います。
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その先の脇道に入りますと、美しい洋館が見えてきます。大正10年(1921)に建てられた旧西村写真館さんです。お隣が気になりますが(笑)後ほど。
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見所は何といっても玄関廻り。跳ね出した2階の破風と、その下に吊られたバージボードよ呼ばれる装飾です。
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驚いたことにコチラ、当主とその父親が建築廃材を利用して、自分達で設計施工しちゃったというのです。カメラマン兼、建築家兼、大工ですか・・・器用すぎるにもほどがあるぞ(笑)しかし、残念なことに平成7年に廃業されてしまったそうです。
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気になるお隣ですが、ご覧のとおりのピンク映画館だと思われます。案の定、ハッテンバとして有名だったとか・・・でも、今はもう・・・。
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そのまま東に向かいますと、拡幅されたばかりと思われる真新しい通りにぶつかります。渡った先が小姓町、おそらく此処が遊廓の入口だったと思われます。
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ピンコロ石が敷かれた嘗てのメインストリート、現在は石だたみロマンロード21という意味不明な名前に・・・居並ぶのは鄙びた飲み屋さんばかり。柳の木は往時のものかもしれませんね。
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脇道に入っても同じ状態・・・奥の派手目なお店は大人のサロン、この界隈唯一の風俗店みたいです。
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メインストリートの中ほどを通りが横切っているのですが、その角に面した入母屋屋根おお店が妙に気になる・・・明らかに往時から存在していたものだと思うのですが・・・。
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明確に遺構と言えるのが、メインストリートがクランクしている部分に建つドーマー窓があるコチラ。現在は山形県生活衛生会館という、床屋や美容室、クリーニング店、各種飲食店などの営業指導や融資受付などをしている法人ですが、嘗ては遊廓の娼妓が定期的に性病の検査を受けていた所謂検梅所だったそうです。
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大火後、メインストリート南側の通りにも貸座敷が並ぶようになったとのこと・・・行ってみると旅館が一軒だけ残っておりました。
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その先には東前稲荷神社・・・沿革を紹介する案内板に遊廓のことが記されておりました。『城主秋元涼朝の文政四年(1821)城下の宿屋に遊女を置きたき申出あり、発展のため許可す。明治十七年より同三十年頃まで、市内の貸座敷業者が集結し、小姓町遊廓となり、明治、大正、昭和と、六十年間にわたって歓楽街として繁栄せり。』
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それ以外、遊廓との繋がりを示すものは発見できず・・・。なぜか境内の中央を水路が横切っております。
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近くの路地裏、古びた板塀が・・・これも遊廓時代からのものだと思うのですがねえ。
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突当りのフェンスの向こう側、庭園の名残でしょうか???
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路地が急激に狭まり、私有地と主張・・・こういったのも遊里跡でよく見かける光景です。以上、焼けなかったにしてはちと寂しい小姓町遊廓跡でした。やっぱり予想どおりの結果でしたね、覚悟していたとはいえちょっと残念です。
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さきほどの拡幅された新しい通りに戻り北へ、市内随一の歓楽街である七日町を目指しましょう。途中の脇道にあるのが旧市島鉄砲火薬店、昭和2年(1927)に建てられた国の登録文化財です。店舗としては山形市内初の鉄筋コンクリート造の建物なんだとか。アンバランスだなあと思っていましたら、切妻屋根は後から乗せられたものみたいです。
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七日町の手前で謎物件に遭遇・・・飲み屋さんが並ぶ長屋が付属した元映画館?と思ったのですが・・・
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どうやら違うみたい・・・規模からすると、ダンスホール或いはキャバレー的な処だったのではないかと想像させていただいたのですが、如何でしょう。
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並んでいる飲み屋さんもなかなかの佇まいです。脇に回ってみますと・・・
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森洋品店さん???コチラ、どうやらデザイナーさんのアトリエ兼店舗みたい。
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裏側のサビサビトタンにウットリ、これは素晴しい。通りに散らばった養生鋼板とゴムシートがアートしておりますな。森洋品店さん処の小窓の向こうに何か毛玉みたいなものが・・・
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こ、この毛玉動くぞ(笑)起こしちゃってご免ね。それにしてもこの子、随分と立派な耳ですね。
その1はここまで・・・遊廓跡は残念でした。もう少し何かあるんじゃないと思っていたのですがね。まあ、全部猛暑のせいにしちゃいましょう。とりあえずここまでは順調だったのですが、これ以降暑さでグズグズになっていくわけです。そして、あんなことに・・・。
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焼けなかったとのことですので、かなり期待していたのですがね・・・。
前回の左沢から盲腸線に揺られること45分ほど、山形市に戻ってまいりました。冷房の効いた車内から一歩も出たくないのですが(笑)2006年に市の外れにある名勝山寺を訪れたのですが、市内は完全にスルー。当時は遊里関係にはさほど興味はありませんでした・・・というか、遊里が存在していたこと自体知りませんでしたから・・・とまあ、言い訳はこれぐらいにしておいて、お馴染『全国遊廓案内』から始めさせていただきます。
『山形市遊廓は山形県山形市小姓町に在つて、奥羽線山形駅で下車すれば東方へ約六丁北山形駅で下車すれば東方へ約十二丁の地点である。何れの駅からも乗合自動車の便があつて、遊廓入口停留所迄の賃金は十銭である。当市には県庁あり、旅団あり、高等学校もあつて県下第一の都会である。漆器、のし梅の産地として有名だ。此処から西北へ約三里程の地点には、有名な奇勝山寺があつて自動車の便がある。宿場から遊廓に改まつたのは明治十七年であるが、明治二十七年の大火には一軒残らず類焼して終つた。だが忽ちにして復興し、素晴らしい大厦高楼が軒を連らねて一大遊廓が建設せられて現在に至つたものである。数年前迄は二十二軒あつたのであるが、財界不況のあほりを食つて大店が三軒共討死したのは一寸淋しいが、其れでも未だ十九軒残つて居て、盛んに気勢を揚げて居る。娼妓は全部で百九十一人居て、一部秋田県人の他は全部山形県の女性である』
山形市は関ヶ原の戦で東軍につき、山形藩を57万石の大大名にのし上げた最上義光が治めた城下町。彼の居城である山形城は、平城としては日本最大の規模を誇っていたそうです。広大な城郭を中心にして格子状の町割がひろがる典型的な城下町というのが特徴になるでしょうか。東に蔵王連峰、西に月山・朝日連峰を望む風光明媚な町は、平成元年に『小京都』の仲間入りをしています。遊廓があったとされる小姓町は現在も健在でして、地図を見ればすぐに分かると思いますが、途中でクランクしているメインストリートらしき通りもしっかり残っているようです。ちなみにこの小姓町、嘗てはお殿様の警護役であった小姓衆の武家屋敷が並んでいたそうです。
『全国遊廓案内』の文面から察すると、かなり隆盛を極めた遊廓だったようです。この遊廓、戦後になっても赤線として継続していくことになります。『よるの女性街・全国案内版』によりますと、焼けない街なので典型的な遊廓が小姓町に45軒、177名、情の深い女が多いとあります。この『焼けない』というのは空襲の被害が無かったということになります。東北地方の県庁所在地で空襲に遭わなかったのは山形市だけとのことなのですが、盛岡市や秋田市もそうだという話もあるみたい・・・まあ、諸説入り乱れておりますが、とにかく山形市が空襲を受けなかったのは正しいみたいです。『全国遊廓案内』に『旅団あり』とありますが、これは山形城址に駐屯していた大日本帝国陸軍歩兵第32連隊のことだと思います。軍都という一面もあった山形市ですが、なぜ空襲されなかったのか・・・これについては米軍に聞かないとわかりませんけど・・・。そんなことより重要なのは焼けなかったのならば・・・と当然思いますよね?しかし、ネットの情報や『赤線跡を歩く』を読み返してみても、そのあたりのことがどうも芳しくないわけです。まあ、とにかく行ってみるしかないようです。
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駅前にひろがる歓楽街の誘惑に負けず、真っ直ぐ遊廓跡を目指しますよ。
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恵美さんの出窓がステキすぎるのですが・・・。
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国道112号線に出ました。嘗ての羽州街道になります。旧街道沿いにあるのが山形まるごと館 紅の蔵・・・元々は山形名産である紅花を扱う商家だったそうです。
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現在は土蔵が幾つも並ぶ広大な屋敷をリフォームして、飲食店や観光案内所として使われています。山形市の観光拠点として位置づけられているようです。
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往時を物語る蔵座敷が残っていました。扉の分厚さが凄いですよ。
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まあ、中は薄暗い普通の和室ですな。悪さをして此処に閉じ込められたら怖いでしょうね(笑)
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此処のカフェで昼食、ジャンボなハンバーグで猛暑に打ち勝て・・・たらいいのですが。
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レトロな型板ガラス、人研ぎの流し、マジョリカ風タイル・・・オリジナルではないと思いますが、トイレの造りが独特です。
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舞妓は〜ん、山形市は現役の花柳界が今も残っている町でもあります。それにつきましてはその2のほうで・・・。個人的嗜好になりますが、皆さんレベル高いですよ。反射が酷くて申し訳ない。
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同じ旧羽州街道沿いで見つけた何とも表現しようのない珍妙物件、元お医者さんでしょうか。
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その先には蔵造りの商家、丸太中村近江屋さんです。明治27年(1894)に発生した山形市南大火直後に建てられたものだそうです。2階妻側窓庇の装飾が見事です。
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立派な門柱が現れました。吉池小児科皮膚科医院さんです。
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ゴシック風の教会に間違えそうな医院部分は大正元年(1912)に建てられました。今も現役というのが素晴しいと思います。
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見所は何といっても玄関廻り。跳ね出した2階の破風と、その下に吊られたバージボードよ呼ばれる装飾です。
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気になるお隣ですが、ご覧のとおりのピンク映画館だと思われます。案の定、ハッテンバとして有名だったとか・・・でも、今はもう・・・。
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そのまま東に向かいますと、拡幅されたばかりと思われる真新しい通りにぶつかります。渡った先が小姓町、おそらく此処が遊廓の入口だったと思われます。
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ピンコロ石が敷かれた嘗てのメインストリート、現在は石だたみロマンロード21という意味不明な名前に・・・居並ぶのは鄙びた飲み屋さんばかり。柳の木は往時のものかもしれませんね。
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脇道に入っても同じ状態・・・奥の派手目なお店は大人のサロン、この界隈唯一の風俗店みたいです。
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メインストリートの中ほどを通りが横切っているのですが、その角に面した入母屋屋根おお店が妙に気になる・・・明らかに往時から存在していたものだと思うのですが・・・。
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明確に遺構と言えるのが、メインストリートがクランクしている部分に建つドーマー窓があるコチラ。現在は山形県生活衛生会館という、床屋や美容室、クリーニング店、各種飲食店などの営業指導や融資受付などをしている法人ですが、嘗ては遊廓の娼妓が定期的に性病の検査を受けていた所謂検梅所だったそうです。
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大火後、メインストリート南側の通りにも貸座敷が並ぶようになったとのこと・・・行ってみると旅館が一軒だけ残っておりました。
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その先には東前稲荷神社・・・沿革を紹介する案内板に遊廓のことが記されておりました。『城主秋元涼朝の文政四年(1821)城下の宿屋に遊女を置きたき申出あり、発展のため許可す。明治十七年より同三十年頃まで、市内の貸座敷業者が集結し、小姓町遊廓となり、明治、大正、昭和と、六十年間にわたって歓楽街として繁栄せり。』
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それ以外、遊廓との繋がりを示すものは発見できず・・・。なぜか境内の中央を水路が横切っております。
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近くの路地裏、古びた板塀が・・・これも遊廓時代からのものだと思うのですがねえ。
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突当りのフェンスの向こう側、庭園の名残でしょうか???
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路地が急激に狭まり、私有地と主張・・・こういったのも遊里跡でよく見かける光景です。以上、焼けなかったにしてはちと寂しい小姓町遊廓跡でした。やっぱり予想どおりの結果でしたね、覚悟していたとはいえちょっと残念です。
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さきほどの拡幅された新しい通りに戻り北へ、市内随一の歓楽街である七日町を目指しましょう。途中の脇道にあるのが旧市島鉄砲火薬店、昭和2年(1927)に建てられた国の登録文化財です。店舗としては山形市内初の鉄筋コンクリート造の建物なんだとか。アンバランスだなあと思っていましたら、切妻屋根は後から乗せられたものみたいです。
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七日町の手前で謎物件に遭遇・・・飲み屋さんが並ぶ長屋が付属した元映画館?と思ったのですが・・・
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どうやら違うみたい・・・規模からすると、ダンスホール或いはキャバレー的な処だったのではないかと想像させていただいたのですが、如何でしょう。
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並んでいる飲み屋さんもなかなかの佇まいです。脇に回ってみますと・・・
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森洋品店さん???コチラ、どうやらデザイナーさんのアトリエ兼店舗みたい。
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裏側のサビサビトタンにウットリ、これは素晴しい。通りに散らばった養生鋼板とゴムシートがアートしておりますな。森洋品店さん処の小窓の向こうに何か毛玉みたいなものが・・・
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こ、この毛玉動くぞ(笑)起こしちゃってご免ね。それにしてもこの子、随分と立派な耳ですね。
その1はここまで・・・遊廓跡は残念でした。もう少し何かあるんじゃないと思っていたのですがね。まあ、全部猛暑のせいにしちゃいましょう。とりあえずここまでは順調だったのですが、これ以降暑さでグズグズになっていくわけです。そして、あんなことに・・・。