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此処はハリウッド?それともカンヌ?看板らしきものがありますが、見なかったことにしてくださいませ。
伊那市についてざっくりと・・・江戸の頃この地を治めていたのは3万石の大名高遠藩、市内の中心から東へ10キロほど行った山あいに高遠城址があります。麓の高遠の町には、往時を忍ばせる町並みがそれなりに残っているそうです。当時はこの城下町が中心でしたので、現在の市街地が形成されたのは鉄道の開通以降と思われます。それは明治45年(1912)のこと、もちろん当時はJRではなく伊那電車軌道という私鉄でした。伊那町駅(現在の伊那市駅)が開業し、同時に町にも電気が引かれました。これが町の発展に寄与したというのは言うまでもありません。ただ、それまでの町の様子がよく分からないわけ。後から知ったのですが、駅から西へ500mほど行った処に伊那部宿がありました。伊那街道(三州街道)、所謂塩の道というやつですな。伊那の語源とされている宿場なのですが、今回の探索ではそれを知らず一歩手前で引き返していたという体たらく・・・これも杜撰な下調べのせい、お恥ずかしいかぎりです。
鉄道が開通する前は伊那部宿周辺が町の中心だったのではないかと思われます。宿場とくれば飯盛女と言いたいところなのですが、この町遊里関係の情報が皆無なのです。今回はノンビリ旅ですので探索の途中、図書館に寄って小一時間ほど調べてみたのですが空振りに終わりました。しかし、レポをご覧になればお分かりになると思いますが、何かがあったのではないかという一画が続々と出てきます。その1で紹介した『クロネコ』さんもそのうちの一つになりますね。まあ、断言できる証拠は何もありませんので、そのあたりのことは各自の判断にお任せ致します。ただ、そういうことは抜きしても、面白そうな場所を探しながらフラフラ彷徨うのにはうってつけの町なのですよ。
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前回からの続き・・・いきなり現れた『新地』の正体は長屋形式の呑んべえ横丁でした。まあ、これは予想できた方多いのではないでしょうか。
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中途半端な年代物、そして素っ気無い造り・・・でもこういうの結構好きです。
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奥には共同便所、綺麗に掃除されている・・・いや、今や使う人もいないからこの状態なのかもしれません。
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どん詰まりは線路です。
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近くの市立図書館で遊里関係の情報を仕入れようとしましたが惨敗・・・もうこうなったら地図上の気になる場所を残らず探ってみるしかない。まずは同じ錦町にあるコチラ。
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レトロな映画館、旭座さんです。両側に赤い屋根の塔状部分、その間を柱型が櫛状に立ち上がる独特な看板建築で繋いでいるというシンメトリーな構成美・・・はいいのですが、後から塔の前に増築しちゃったものだから、現在はちょっと悲惨な状況なわけ。勿体無いなあ。
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隙間に顔を突っ込んで塔を見上げてみましたが・・・よく分からない。
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今は使われていませんが、モギリの窓口はモダンな円形です。この映画館、前身は明治時代創業の芝居小屋だったそうで、現在の建物は大正2年(1913)に建てられたものになります。今や貴重な存在ですよね。軽々しいことは言えませんが、頑張ってほしいなあ。
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裏手に回りますと旭座2さんがあります。こういう場合、片方はピンク専門ということが結構あるのですが・・・ご安心を、こっちは子供向け専門みたい、青い猫型ロボットが絶賛上映中でした。
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近くで見つけた土蔵が付属したお宅、脇を流れる水路には古そうな石垣が残っておりました。
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振り返るとまた土蔵、こっちは海鼠壁に美しい鏝絵付の豪華版。奥に見えるのがさきほどの『新地』です。古びたアパートにしか見えませんな(笑)
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妙に気に入ってしまった光景。特に左のお宅の段々になった部分、右のトタン平葺きもいいね。
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線路を渡って駅の北側へ・・・県道146号線沿い、地元では通り町と呼ばれている一画の光景、見事な看板建築が続いております。
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壮観でしょ?これだけ連続しているのは珍しいと思いますぞ。この看板建築群は大正8年(1919)に発生した大火後に建てられたものとされています。皆さんそれぞれ素晴らしいと思いますが、特に私は左から二軒目、窓が中心からずれているのが気に入っています。
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そのお気に入りとは吉田理容館さん。中央が盛り上がった艶のある黒の『座布団』タイルが使われています。角にはアクセントとして赤のネジネジ状ボーダータイル、これが効いているわけ。天井が高いのお分かりになるでしょうか。ストライプ模様の型板ガラス(コレ好き)の向こうでは、女将さんが洗髪中でした。
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あれれ?駅前に戻ってしまった。奥に小さく見えるのが伊那市駅です。その手前、建物の間に何やら赤い物体が見えるのですが・・・。
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それが冒頭画像の場所、建物の間の細い細い通路に謎のレッドカーペット。何だろうと恐る恐る辿っていきますと・・・。
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これがなんと雀荘・・・物凄い場所にありますなあ。メトロって屋号もよく分からん。
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実は入口に看板があったりして・・・これも盛り上げるため。まあ、ヤラセではなく演出ということでお許しくだされ(笑)
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駅前広場を通り過ぎると角が丸まった理容カラキさん。此処で再び線路を渡ります。あちこち忙しいレポで申し訳ない。
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踏切の先には漆戸醸造さん。大正4年(1915)創業の酒蔵です。
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その先で見つけた洋館付住宅の洋館部分。色使いがカワイイです。
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はす向かいには、これまた角が丸まった建物。おそらく何かのオフィスかと・・・井桁風の窓台の格子が面白いです。
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理容カラキさんの処に戻って線路と県道146号線に挟まれた通りを南西へ・・・清酒井の頭はさきほどの漆戸醸造さんの銘柄です。彼方に見える山並みは中央アルプス、完全に冬山の様相です。
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頃合をみて今度は県道の北側を並行している通りへ・・・伊那名食鍋焼城ってなんぞ???
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この通りもいい感じに鄙びているのですが、きりがありませんのでここいらで戻りますよ。
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伊那合同庁舎隣りにあるのが伊那市創造館、元々は昭和5年(1930)に建てられた上伊那図書館でした。ボーダー状に使われているタイルは、地元高遠で焼かれたものです。
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近くにある複雑な造りの清水耳鼻咽喉科医院さん。真っ白で綺麗に直されているので分かりにくいのですが、たぶんかなり歴史のある建物だと思います。その背後の高台に対照的な真っ黒なシルエットが・・・あれは何だろう・・・。
その2はココまで、なんと今回はその3があるのです。それだけ楽しめた町という証拠でもあります。その3ではシルエットの正体が判明、そして町の歴史を知る施設の最後に偶然立ち会ってしまうわけ。もう少しだけお付き合いくださいね。
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此処はハリウッド?それともカンヌ?看板らしきものがありますが、見なかったことにしてくださいませ。
伊那市についてざっくりと・・・江戸の頃この地を治めていたのは3万石の大名高遠藩、市内の中心から東へ10キロほど行った山あいに高遠城址があります。麓の高遠の町には、往時を忍ばせる町並みがそれなりに残っているそうです。当時はこの城下町が中心でしたので、現在の市街地が形成されたのは鉄道の開通以降と思われます。それは明治45年(1912)のこと、もちろん当時はJRではなく伊那電車軌道という私鉄でした。伊那町駅(現在の伊那市駅)が開業し、同時に町にも電気が引かれました。これが町の発展に寄与したというのは言うまでもありません。ただ、それまでの町の様子がよく分からないわけ。後から知ったのですが、駅から西へ500mほど行った処に伊那部宿がありました。伊那街道(三州街道)、所謂塩の道というやつですな。伊那の語源とされている宿場なのですが、今回の探索ではそれを知らず一歩手前で引き返していたという体たらく・・・これも杜撰な下調べのせい、お恥ずかしいかぎりです。
鉄道が開通する前は伊那部宿周辺が町の中心だったのではないかと思われます。宿場とくれば飯盛女と言いたいところなのですが、この町遊里関係の情報が皆無なのです。今回はノンビリ旅ですので探索の途中、図書館に寄って小一時間ほど調べてみたのですが空振りに終わりました。しかし、レポをご覧になればお分かりになると思いますが、何かがあったのではないかという一画が続々と出てきます。その1で紹介した『クロネコ』さんもそのうちの一つになりますね。まあ、断言できる証拠は何もありませんので、そのあたりのことは各自の判断にお任せ致します。ただ、そういうことは抜きしても、面白そうな場所を探しながらフラフラ彷徨うのにはうってつけの町なのですよ。
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前回からの続き・・・いきなり現れた『新地』の正体は長屋形式の呑んべえ横丁でした。まあ、これは予想できた方多いのではないでしょうか。
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中途半端な年代物、そして素っ気無い造り・・・でもこういうの結構好きです。
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奥には共同便所、綺麗に掃除されている・・・いや、今や使う人もいないからこの状態なのかもしれません。
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どん詰まりは線路です。
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近くの市立図書館で遊里関係の情報を仕入れようとしましたが惨敗・・・もうこうなったら地図上の気になる場所を残らず探ってみるしかない。まずは同じ錦町にあるコチラ。
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レトロな映画館、旭座さんです。両側に赤い屋根の塔状部分、その間を柱型が櫛状に立ち上がる独特な看板建築で繋いでいるというシンメトリーな構成美・・・はいいのですが、後から塔の前に増築しちゃったものだから、現在はちょっと悲惨な状況なわけ。勿体無いなあ。
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隙間に顔を突っ込んで塔を見上げてみましたが・・・よく分からない。
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今は使われていませんが、モギリの窓口はモダンな円形です。この映画館、前身は明治時代創業の芝居小屋だったそうで、現在の建物は大正2年(1913)に建てられたものになります。今や貴重な存在ですよね。軽々しいことは言えませんが、頑張ってほしいなあ。
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裏手に回りますと旭座2さんがあります。こういう場合、片方はピンク専門ということが結構あるのですが・・・ご安心を、こっちは子供向け専門みたい、青い猫型ロボットが絶賛上映中でした。
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近くで見つけた土蔵が付属したお宅、脇を流れる水路には古そうな石垣が残っておりました。
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振り返るとまた土蔵、こっちは海鼠壁に美しい鏝絵付の豪華版。奥に見えるのがさきほどの『新地』です。古びたアパートにしか見えませんな(笑)
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妙に気に入ってしまった光景。特に左のお宅の段々になった部分、右のトタン平葺きもいいね。
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線路を渡って駅の北側へ・・・県道146号線沿い、地元では通り町と呼ばれている一画の光景、見事な看板建築が続いております。
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壮観でしょ?これだけ連続しているのは珍しいと思いますぞ。この看板建築群は大正8年(1919)に発生した大火後に建てられたものとされています。皆さんそれぞれ素晴らしいと思いますが、特に私は左から二軒目、窓が中心からずれているのが気に入っています。
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そのお気に入りとは吉田理容館さん。中央が盛り上がった艶のある黒の『座布団』タイルが使われています。角にはアクセントとして赤のネジネジ状ボーダータイル、これが効いているわけ。天井が高いのお分かりになるでしょうか。ストライプ模様の型板ガラス(コレ好き)の向こうでは、女将さんが洗髪中でした。
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あれれ?駅前に戻ってしまった。奥に小さく見えるのが伊那市駅です。その手前、建物の間に何やら赤い物体が見えるのですが・・・。
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実は入口に看板があったりして・・・これも盛り上げるため。まあ、ヤラセではなく演出ということでお許しくだされ(笑)
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駅前広場を通り過ぎると角が丸まった理容カラキさん。此処で再び線路を渡ります。あちこち忙しいレポで申し訳ない。
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踏切の先には漆戸醸造さん。大正4年(1915)創業の酒蔵です。
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その先で見つけた洋館付住宅の洋館部分。色使いがカワイイです。
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はす向かいには、これまた角が丸まった建物。おそらく何かのオフィスかと・・・井桁風の窓台の格子が面白いです。
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理容カラキさんの処に戻って線路と県道146号線に挟まれた通りを南西へ・・・清酒井の頭はさきほどの漆戸醸造さんの銘柄です。彼方に見える山並みは中央アルプス、完全に冬山の様相です。
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頃合をみて今度は県道の北側を並行している通りへ・・・伊那名食鍋焼城ってなんぞ???
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この通りもいい感じに鄙びているのですが、きりがありませんのでここいらで戻りますよ。
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伊那合同庁舎隣りにあるのが伊那市創造館、元々は昭和5年(1930)に建てられた上伊那図書館でした。ボーダー状に使われているタイルは、地元高遠で焼かれたものです。
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近くにある複雑な造りの清水耳鼻咽喉科医院さん。真っ白で綺麗に直されているので分かりにくいのですが、たぶんかなり歴史のある建物だと思います。その背後の高台に対照的な真っ黒なシルエットが・・・あれは何だろう・・・。
その2はココまで、なんと今回はその3があるのです。それだけ楽しめた町という証拠でもあります。その3ではシルエットの正体が判明、そして町の歴史を知る施設の最後に偶然立ち会ってしまうわけ。もう少しだけお付き合いくださいね。